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動画のストーリーの作り方完全ガイド|企業動画で伝わる構成術

  • 3月30日
  • 読了時間: 10分
「動画を作ったのに、なぜか見てもらえない」「何を伝えたいのか、自分でもよくわからなくなってきた」——そんな悩みを抱える企業担当者の方は、少なくありません。
実は、動画の良し悪しを決める最大の要因は「映像のクオリティ」ではなく、ストーリーにあります。どれだけ美しい映像を撮っても、伝えるべき順序と流れが整っていなければ、視聴者の心には届かないのです。
この記事では、企業の採用・広報・マーケティング担当者の方に向けて、動画のストーリーの作り方を基礎から実践手順まで丁寧に解説します。読み終えた後には、「次の動画、こう作ろう」と具体的なイメージが持てるはずです。


≫ この記事で分かること




≫ 動画ストーリーの作り方が重要な理由


black flat screen computer monitor turned on near black computer keyboard


企業動画の制作現場でよく聞くのが「とにかく情報を詰め込みたい」という要望です。しかし、情報が多すぎる動画は視聴者に「結局、何が言いたいの?」と感じさせてしまいます。


ストーリーがない動画は「素材集」になってしまう


インタビュー映像・社員の笑顔・オフィスの内観——これらの素材がバラバラに並んでいても、視聴者の記憶には残りません。ストーリーとは、素材をつなぐ「意味の糸」です。
人間の脳は、物語の形式で情報を処理するのが得意です。「起承転結」や「問題→解決」の流れで情報が提示されると、自然と感情移入が生まれ、記憶に定着しやすくなります。


✏️ ポイント

動画のストーリーとは「視聴者を目的地まで案内するルート」です。ルートが不明確だと、視聴者は途中で迷子になって離脱します。


企業動画でストーリーが特に重要な3つの場面


  • 採用動画:求職者が「自分がここで働く姿」をイメージできるか

  • 会社紹介動画:取引先や投資家が「この会社を信頼できる」と感じられるか

  • 展示会・サービス紹介動画:来場者が「自社の課題と重なる」と気づけるか


いずれも、感情を動かすことが最終ゴールです。感情を動かすには、ストーリーが欠かせません。



≫ 動画ストーリーの基本構造とは?


Woman sitting on floor filming herself with camera.


動画のストーリー構造には、いくつかの代表的なフレームワークがあります。企業動画では特に「三幕構成」と「PASONA構成」がよく使われます。


三幕構成:映画・CM・採用動画で広く使われる王道


三幕構成とは、「設定(セットアップ)→ 対立・課題(コンフリクト)→ 解決(レゾリューション)」の流れです。
  1. 第1幕:登場人物や状況を紹介し、「共感の入口」を作る

  2. 第2幕:課題・葛藤・挑戦を描き、感情を揺さぶる

  3. 第3幕:問題が解決し、視聴者に「希望」や「行動動機」を与える


採用動画を例に挙げると、「入社前の不安(第1幕)→ 仕事の難しさと乗り越える経験(第2幕)→ 成長した自分と会社への愛着(第3幕)」という流れが典型的です。


PASONA構成:BtoBサービス紹介動画に最適


PASONA構成は、マーケティングで定番のフレームワークを動画に応用したものです。


フェーズ

意味

動画での表現例

Problem(問題)

視聴者の課題を提示

「採用コスト、年間で500万円超えていませんか?」

Agitation(煽り)

課題を放置するリスクを強調

「このままでは優秀な人材を逃し続けます」

Solution(解決策)

自社サービスで解決できることを示す

「採用動画で応募者の質が劇的に変わります」

Offer(提案)

具体的な提案・行動を促す

「まずは無料相談から始めましょう」

Narrowing(限定)

対象者を絞り込む

「特に50名以下の中小企業様に効果的です」

Action(行動)

明確なCTAで締める

「今すぐお問い合わせください」


展示会動画やLP向け動画では、このPASONAの流れを1〜3分にまとめると視聴完了率が高まります。



≫ ストーリーを作る前に決める3つのこと


two blue wooden pedestals on stage with lights


ストーリーを考える前に、土台を固めておく必要があります。ここを曖昧にすると、どれだけ凝った構成にしてもズレた動画になってしまいます。


誰に届けるか(ターゲットの解像度を上げる)


「20〜30代の求職者」ではなく、「転職を検討しているが踏み出せない28歳の文系出身エンジニア志望者」——このくらい具体的に設定しましょう。ターゲットの解像度が上がるほど、共感を生む言葉と映像が選びやすくなります。
御社の動画は「誰が見て、誰の心を動かすのか」を明確にすることが第一歩です。


動画を見た後に何をしてほしいか(ゴールの設定)


エンゲージメントを高めたいのか、応募ボタンを押してほしいのか、問い合わせにつなげたいのか。ゴールによってストーリーの「締め方」が変わります。


✏️ ポイント

ゴールが「認知」なら感情に訴える終わり方、「行動喚起」なら明確なCTAを映像内に組み込む終わり方が適しています。


視聴者にどんな感情を残したいか


「頼もしい」「親しみやすい」「自分も挑戦できそう」——視聴後に残したい感情を1つ決めましょう。その感情から逆算して、台詞・音楽・映像の雰囲気を選んでいきます。



≫ 動画ストーリーの作り方|5ステップ実践手順


black and white music stand


ここからは、実際に企業動画のストーリーを組み立てる手順を紹介します。


ステップ1:「一言メッセージ」を決める


すべてのストーリーは、1文で言い切れる「コアメッセージ」から始まります。
例:「うちの会社は、失敗を歓迎する文化がある」「このサービスを使えば、採用工数が半分になる」
コアメッセージが決まれば、それに合う場面・言葉・映像が自ずと見えてきます。


ステップ2:ストーリーラインを箇条書きで書く


台本を書く前に、ストーリーの「骨格」を箇条書きで整理します。
  1. 冒頭で何を見せるか(掴み)

  2. どんな課題・背景を描くか(共感フェーズ)

  3. どんな転換点があるか(感情が動く場面)

  4. どんな解決・結末を見せるか(ゴール)

  5. 最後に何を伝えるか(CTA or 余韻)


この骨格を作ることで、台本や絵コンテの作成が格段にスムーズになります。


ステップ3:シーンリストに落とし込む


骨格ができたら、各場面を具体的な「シーン」として書き出します。「誰が・どこで・何をしている映像か」を1シーンごとに明確にしましょう。


シーン番号

場所

映像内容

セリフ・ナレーション

1

オフィスエントランス

社員が朝出社してくる様子

「この会社に入って、一番驚いたことがあります」

2

会議室

若手社員と上司が対話している

「それは、失敗を怒られなかったことです」

3

屋外テラス

笑顔でランチをとる社員たち

ナレーション:「〜という文化が、ここにはあります」


ステップ4:台本(スクリプト)を書く


シーンリストをもとに、実際のセリフ・ナレーションを肉付けします。読み上げ速度は1分あたり約270〜300字が聞き取りやすいペースです。
2分の動画なら540〜600字を目安に台本を書きましょう。長すぎる台本は編集で詰め込みになるため、必ず尺から逆算してください。


ステップ5:絵コンテ(ストーリーボード)で映像をイメージする


台本が完成したら、各シーンをイラストや写真で視覚化した「絵コンテ」を作ります。プロの絵コンテほど精巧でなくてOKです。棒人間レベルのメモでも、撮影チームとの認識合わせに非常に役立ちます。


✏️ ポイント

絵コンテは「完璧に描くもの」ではなく「チームで共有するコミュニケーションツール」です。まずは荒削りでも書いてみることが大切です。




≫ 企業動画のタイプ別ストーリー構成例


a camera with a large lens attached to it


動画の種類によって、効果的なストーリー構成は異なります。代表的な4タイプの構成パターンを紹介しましょう。


採用動画:「入社前の不安→入社後の成長」の流れが王道


採用動画では、求職者が感じる「リアルな不安」から入ることが重要です。「未経験でも大丈夫だろうか」「どんな社風だろう」という疑問に、社員の言葉で正直に答える構成が信頼感を生みます。
推奨尺:2〜3分
制作費用目安:30〜80万円(インタビュー1〜3名、1日撮影の場合)


会社紹介動画:「理念→実績→未来」の流れで信頼を積み上げる


会社紹介動画は、「なぜこの会社は存在するのか(理念)」→「何を成し遂げてきたか(実績)」→「これからどこへ向かうのか(未来)」の三段構成が安定しています。
推奨尺:3〜5分
制作費用目安:50〜120万円(ドローン撮影・複数拠点対応の場合は別途)


展示会・サービス紹介動画:「課題提示→解決策→実績」でシンプルに


展示会では視聴環境が騒がしいため、最初の5〜10秒で興味を掴む映像が不可欠です。テロップ多用・音なし対応のデザインも重要なポイントになります。
推奨尺:1〜2分
制作費用目安:20〜50万円


研修動画:「学習目標→解説→確認」の教育設計に沿った構成


研修動画は「何を学べるか(目標)」→「わかりやすい解説(本題)」→「理解確認(まとめ・テスト)」の流れが基本です。視聴者が自分のペースで学べるよう、10〜15分を1本の目安にチャプター分割を検討しましょう。



≫ ストーリー作りでよくある失敗パターン


black flat screen computer monitor turned on near black computer keyboard


実際の制作現場でよく目にする「やりがちな失敗」を3つ紹介します。御社の動画に当てはまらないか、ぜひ確認してみてください。


失敗1:情報を詰め込みすぎる


「せっかくだから全部伝えたい」という気持ちはよく分かります。しかし、1本の動画で伝えられるメッセージは基本的に1つです。情報が多すぎると、視聴者の記憶に何も残りません。
伝えたいことが複数ある場合は、動画を分けて制作することを検討しましょう。


失敗2:会社目線になりすぎる


「当社の強みは〇〇です」「創業〇〇年の歴史があります」——こうした情報は、視聴者の「で、私にとって何がいいの?」という疑問に答えていません。常に「視聴者にとってのメリット」を軸に置いてストーリーを組みましょう。


失敗3:感情の「山場」がない


淡々と情報を流すだけでは、視聴者の感情は動きません。ストーリーには必ず「感情が揺れる瞬間」を設計することが大切です。社員のリアルな言葉・失敗談・意外なエピソードなど、予測できない要素が山場を作ります。


✏️ ポイント

「山場のない動画は、平坦な道のりを歩かせるようなもの」。視聴者にドラマを体験してもらうことで、記憶に残る動画になります。




≫ 動画制作の費用・期間の目安


企業動画の制作を外部に依頼する場合の費用感と制作期間をまとめました。あくまで目安ですが、予算計画の参考にしてください。


動画の種類

尺の目安

費用目安

制作期間

採用動画(インタビュー中心)

2〜3分

30〜80万円

4〜6週間

会社紹介動画(フル制作)

3〜5分

50〜120万円

6〜10週間

展示会・サービス紹介動画

1〜2分

20〜50万円

3〜5週間

研修動画(1本あたり)

10〜15分

30〜60万円

4〜8週間


※価格はすべて税別・概算です。撮影場所・出演者数・アニメーション有無により変動します。



≫ よくある質問


Q1. ストーリー作りは自分たちでできますか?それとも制作会社に任せるべきですか?


A. 骨格となる「コアメッセージ」と「ターゲット設定」は御社内で考えることを強くお勧めします。社内の人間にしか分からないリアルな情報が、良いストーリーの核になるからです。その骨格をもとに、構成・台本・絵コンテへの落とし込みは制作会社と協力して進めると、品質とスピードのバランスが取れます。


Q2. ストーリーを決めてから撮影まで、どのくらいの期間が必要ですか?


A. 企画・ストーリー設計から撮影開始まで、約2〜3週間が目安です。ターゲットやゴールの確認、台本の修正ラウンドを含めると、この期間は短縮しにくい部分です。余裕を持ったスケジュールで動くことをお勧めします。


Q3. 動画のストーリーに「正解」はありますか?


A. 唯一の正解はありませんが、「視聴者が感情移入できるか」「ゴールに向かってストーリーが流れているか」の2点が満たされていれば、基本的には良いストーリーといえます。複数のストーリー案を作って比較検討するのが、現場での定番のやり方です。


Q4. 短い動画(30秒〜1分)でもストーリーは作れますか?


A. 作れます。短尺動画の場合は三幕構成を「掴み(5秒)→本題(40秒)→CTA(15秒)」のように圧縮するのが効果的です。冒頭の5秒で視聴者の興味を引けるかどうかが、短尺動画の勝負どころになります。



≫ まとめ


動画のストーリーの作り方についてまとめると、まず「誰に・何を・どう感じてほしいか」を明確にすることが出発点です。
その上で、三幕構成やPASONAのフレームワークを使ってストーリーラインを設計し、シーンリスト→台本→絵コンテの順で具体化していく——この流れを丁寧に踏むことで、伝わる動画が生まれます。
「映像のクオリティより、ストーリーが先」という考え方を、ぜひ次回の動画制作の軸に置いてみてください。情報を並べるだけの動画から、視聴者の心を動かす動画へ——その差を生むのは、ストーリーの力です。
Heat株式会社では、企画・ストーリー設計から撮影・編集・納品まで一貫してサポートしています。「ストーリーをどう作ればいいかわからない」「プロに一緒に考えてほしい」という段階からご相談いただけますので、お気軽にお声がけください。



 
 
 

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